【行雲流水の謀士】黒田如水

概要

鯨井雄星のサーヴァント。曲者の雰囲気を漂わせる壮年の将。

 ……

黒田官兵衛孝高。
織田・豊臣・徳川と、戦国三大英傑の下を渡り歩いた知将である。

彼には才がありすぎた。
その周到さと緻密さ、行動力は却って彼を破滅に追い込んだ。
周囲から疎まれ、怖れられた結果、それまで積み上げてきたものは悉く水泡に消えた。

ならばと一念発起、天下分け目の戦をひっくり返す大博打に打って出るも、
そこに至る間もなく戦は終わり、後はただ泰平の世を享受するしかなかった。

非凡にして非運。
己の在り様を悟った頃には、野心もとっくに失せていた。


――そんな彼が英霊として、聖板戦争に召喚される。
既に望みを捨てた身、今更になって何を願い戦うのかと苦笑しながらも、
時代を越えて、彼は策を巡らせる。

しかしこの戦の中に在り、捨て去った夢の続きを見ている心地だとマスターに語る。
結局のところ、こうして知恵を絞る事が出来るのは、彼にとっての本懐なのかもしれない。

性格
一人称:儂 二人称:お主、貴方 マスター:主殿

「さてもさても慌ただしき戦場よな……
 それでこそ、儂の方も策の立て甲斐があるというもの」

鷹揚で泰然自若としながら遠慮のない物言いが特徴で、良くも悪くも空気を読まない。
周到な用意に裏打ちされた自信と決断力を持ち、即断即決を善しとする一方、
戦いに際しては冷静且つ着実に相手を追い込む慎重さを見せる。
星回りには恵まれないものの決してそれを嘆かず、「建策の邪魔」として過ぎた事には囚われない。
方針(聖板戦争での立ち回り方)
基本的にマスターの傍を離れず、極力目立たぬよう裏方で治安維持に努める。
サーヴァントとしての姿を隠蔽すべく、普段はスーツにサングラスという出で立ち、電動車椅子に乗り、
理外監査室の腕章を付けてマスターの代わりに夜勤の雑務をこなしたりもする(曰く「郷に従う」)。

「欲を出すと良い事が無い」として、聖板への願いは持たない。
むしろ「自分の才を活かせる環境を」という望みは現状ほぼ叶っている。
戦闘スタイル(強み・弱点含む)
魔力を用いて兵達を召喚し、本人は鉄壁の陣地から逐一指示を送る。
速攻で決着をつけるのには向かないが、確実に、そして徹底的に相手方の戦力を削ぎ落とす事で
最終的には自陣の被害を最小限に抑えて勝つ狙い。

手に持つ刀は優れた名刀であるのだが、セイバーなどならいざ知らず
スキーマー(軍略家)というエキストラクラスで現界しているため、刀本来のパワーを出せないでいる。
加えて足腰の不自由もあり、直接戦闘は不可能ではないが厳しい。
性格的に相性の良い相手・悪い相手
自分のような人種はいつでも嫌われるものだと割り切っており、人の選り好みはしない。
余計な気を使わずに済む無邪気な人物とは相性がいいかもしれない。言い換えれば子供好き。
パートナーについてどう思っているか
そのうだつの上がらなさから、マスターと言えど主としては認めていない。が、
「友でありたい」という彼の言葉は一応信用しており、滅私奉公を善しとする姿勢など同調する部分はある。
台詞の例
「はは、過去を引き摺りいちいち挫けていては寝不足になりますぞ?
 それにそうした態度は余計な不和をも生ずる。どうかご自重されませ」

「他を導き、道を拓き、一念を貫く。それでいて清濁を併せ呑み、激動の中でも本質を見失わぬ
 ――水の如き生の何と難しき事よ」