気高き守護聖人
概要
際立った美貌と神聖さ、確かな智性を感じさせるサーヴァント。天賦を与えられた天才であり、極めて高い才覚を持つ。
性格
性格は敬虔で真面目。非常に豊かな才能は教師としても余裕で成立するほど。マスターを慮り、労り、守るために戦う。
方針(聖板戦争での立ち回り方)
なるべく人の死を望まない彼女は、人が死にそうな場面を啓示で取得し、それを防ぐために行動する。
極めて高い他者にも与えられる回復能力と、多くの攻撃を凌げる防御能力は、人死を出さないという一点においては極めて有用であるといえる。
戦闘スタイル(強み・弱点含む)
戦闘スタイルは剣。彼女は本来戦闘をすることはできないのだが、その豊かな才能によって他サーヴァントの戦闘を見て戦闘技術を学んでいる。
よって、基本的な戦闘スタイルは剣撃であるが、武器さえあれば直に扱えるようになるだろうし、魔術を見ればそれを使えるようになる。
戦えば戦うほどに、その手の広さが増していくという稀有なサーヴァントである。
尚、彼女はその性質・性格上守護の方面に特化しており、基本的に戦いを望まず弁論を望む。
いい意味で凄く口が上手であり、相手を正しく納得させることにかけて彼女を越える存在はそうはいないだろう。
性格的に相性の良い相手・悪い相手
真面目な人と相性が良い。敬虔ならなおよし。
逆に相性が悪いのは、話を聞かない人。対話弁論を放棄するということは、彼女にとっては野蛮でしかない。
パートナーについてどう思っているか
マスターとの相性は良好。信仰を是とし、人をいたわるマスターは彼女にとって素晴らしい人物である。
またその音楽の才能は極めて高いため、その点でもセイバーは一目おいている。
願い
願いは「人々に選択の余地を与えること」。
自身は極めて豊かな才能・立場・精神力から自身の望む結末を迎えられたが、当然そうではない人間も多くいる。彼女は少しでも人々が己の願いのための選択を出来る様になることを望んでいる。
有り体に言えば、あらゆる人間に知識と加護を与えたいということを考えている。
その結末がどうなるのかはそれぞれ次第ではあるが、選択の余地なく運命を受け入れざるを得ないということをひどく嫌っている。
台詞の例
「さあ、刃を下ろしなさい。智慧あるものとして、まずは対話から始めましょう」
「マスター、どうしたの?ああ、車輪?いいのよ、別にそれを恨んでいるわけじゃないもの」
「主よ。我が魂、いま天へと参ります────」
真名・来歴
真名は聖カタリナ、もしくはアレクサンドリアのカタリナと呼ばれる女性。
極めて広範囲、多分野で信仰される守護聖人であり、十四救難聖人の一人として中世以降の世界で有数の人気を誇る聖人。
その才覚ゆえに数多くの学者からの学習を超え学者に教えるようになり、多くの学者を論破した。
敬虔な信仰者でもあり、死とともに天に昇りイエスの妻となったとされる。
彼女を殺そうとした皇帝は、彼女を牢獄につなぎ絶食させたり、拷問したりしたが彼女は天使によって傷を癒され天の父の使いである鳩に食事をもらうことで生き延びた。
皇帝は彼女に生贄を捧げて生きるのか、それとも己の命を捨てるのかという選択を迫ったが、彼女は直ちに自分の命を捨てる道を選んだ。
釘を打った車輪を使った処刑をしようとした際にはやはり天使によって車輪を砕かれ、結局斬首によって彼女は死んだ。
不要な苦しみを与える事こそ天の父は望んでいなかったが、しかし天の国に迎え入れるために斬首の妨害はしなかったのである。
また、彼女は自身の結婚相手を己よりあらゆる面で優れた存在しか認めないといった逸話もある。
それは彼女自身の乙女心の発露であり、彼女は本当にそういった理想の男性がいると信じきっていたのである。
しかし現実には存在せず、神の啓示を受けた預言者に紹介される形で彼女は天の国のイエスを知り、彼女はイエスと結婚することを決めた。
自分では一切後悔しておらず、それこそ望んでいることではあったイエスとの結婚は、しかし自身で選びとったのではなく啓示によって得たものである。
つまり、彼女から好きになったというのとは少し違う。そういう意味では、「啓示を受ける前に自分からイエスについて知り、恋をしたかった」のである。
彼女の願いである「選択の余地を与えること」の裏にはそういった思いも隠れているのだろう。
また、彼女の殉教までの来歴は聖ゲオルギウスと似通っている(拷問を受けてもそれを無効化している等)。一種のテンプレートだったのだと思われる。