日ノ本一の鬼狩人

概要

紫の着物に虎柄の装い、赤い袴を履いた涼やかな顔立ちの弓兵。
その人生観は世間の無常さに大きく影響されており、世の移ろいを愛しその刹那にこそ生き様を残す事を良しとする。つまり派手好きで傾いてる。
彼の成したことは極めて偉大であり、日本に住むならば誰もが知っている御伽話、その源流たる彼は紛うこと無き「日ノ本一」を名乗れるだろう。

性格
派手好きで刹那的な快楽を求める性格。常に派手な装いを心がけ、隠れて行動するという考えを持たない。
また、生前の在り方より鬼が嫌いで、鬼に対してだけは強烈な憎悪を向ける。
方針(聖板戦争での立ち回り方)
鬼を殺して、派手に立ちまわることを主方針に据える。
マスターとは全くと言っていいほど方針が噛み合わないが、そもそも存在レベルで噛み合わないから誤差の範疇だとか。
戦闘スタイル(強み・弱点含む)
正統派な弓兵としての戦いがメイン。
宝具による矢の弾種の使い分けが多彩であり、また「影纏の射法」スキルによる霊体・実体への同時攻撃などテクニカルな戦いが可能。
更に、強力なブースト宝具や使い勝手のいい結界陣地宝具といった種々の宝具を持つことから、手広い役割が期待できる。
性格的に相性の良い相手・悪い相手
無常観をもつアーチャーは変わるものは変わるものなのだとすぐに割り切る、つまり良くも悪くも諦めが早いため、なんでも気合いで解決しようとする熱血漢との相性が悪い。
また距離感を大切にしており、不必要な慣れ合いを好まない。
パートナーについてどう思っているか
死ね(直球)って思ってる。控えめに言って間違いなく鬼畜生なマスターに対しては殺意100%の対応である。
よって、常に令呪によって縛られており、令呪の切れ目が縁の切れ目だといえる。
尚、不用意に自害命令を出しても「自害に使える悪抹殺宝具」である『高天聳える神桃実』をフルパワーで使用するため自害命令は出せないのだとか。
台詞の例
「……よりにもよって、こんなのが私を召喚したとはな。────死ね」
「令呪の縛りさえ無ければ、背中から撃ちぬいてやるんだが。おい召喚者、うまく動いて相手と私の間の射線に入ってくれないか」
「何、私のようなサーヴァントが不満だから交換したい?……こちらも同じ思いだから、精々交換相手を探してみてくれ。交換できた瞬間にその肉体を針山にしてやろう」
真名・来歴
 その真名は吉備津彦命。古事記や日本書紀に記されている、鬼殺しの大英雄である。
 第七代天皇孝霊天皇の皇子であり、四道将軍とよばれ西道(山陽道)に派遣された。
本名はひこいせさりひこ(彦五十狭芹彦命または比古伊佐勢理毘古命)であり、吉備平定に際して吉備津彦命とよばれるようになった。
 彼を何より有名としているのは、鬼ノ城に住む鬼の統治者にして、「鬼神」と呼ばれた大鬼「温羅」を倒した鬼退治の伝承にある。
古代吉備地方を支配した温羅は、怪力無双の巨体を持つ鬼であり、変化や飛行などといった妖術にも長けた鬼だった。 また製鉄能力にも長けていたとされ、その力をもって吉備地方を支配していたとされている。
 吉備津彦命は温羅との戦いの際に現吉備津神社に陣を張り矢を射掛けるも、相手が投げてきた岩に防がれてしまう。 そこで実体の矢と虚体の矢を同時に放つ射法を編み出し、岩の迎撃と同時に鬼である温羅を射抜いた。それを磨いたのが「影纏の射法」である。
 また楯築遺跡と現在で呼ばれている墳墓にある弧帯文石を用いた防御陣形によって相手の弓を防いだ等言われており、多くの遺跡が残っているという意味でも珍しい英雄。
 種々の伝承があり、多くの書物に語られる程に有名な英雄だが、しかしそれらをおいて何よりも有名としているのは、温羅退治を基にした1つの御伽話だろう。
 ──日本に生まれていながら、「桃太郎」を知らない人間など早々いるものではないのだから。