「今度こそ・・・この盾で、必ずや皆を守って見せますわ!!」

概要

黒く染まったゴスロリ衣装を身に纏い、金色に輝く螺旋状にうねる髪に真っ直ぐとした瞳を持つ少女。
見た目は金持ちのお嬢様の様な振る舞いを見せるが実は繁華街の中にひっそりとある黒咲真理が経営している
ゴスロリ専門に扱う洋服店†黒天の極光†(ゴシックブライト)で住み込みで働いている裕福でもない女の子である。
私服はゴスロリではあるが学校では普通の制服を着ている為、髪の毛を除けば余り目立ったは居なかったりする。
校内での成績は常にトップに入るほどで運動神経もよい優等生であり、立ち振る舞いも優雅で悩める生徒の相談などを 助けたりした事により学園内で知らない人は居ない程の有名人である。
見た目の印象から始めて見た人からは彼女を避けがちだが彼女と交流や行動を見る事で打ち解けたりと友達になる事が多く 校内の大半が彼女との友達関係を持っていたりする。

実を言うと彼女の正体は賢者イデア・ルーシュ・ベルフェゴールがある研究の為に
四季条梓希と言うの少女を元に作り出したクローンである。
イデアの目的も知らず野に放たれた彼女は行く当ても無く彷徨い、力尽きた際に黒咲真理に救われ
住む場所、苗字を貰い今に至る。
彼女自身、ここに至るまでに大きな戦いを経験しており精神的にボロボロな部分があったのだが真理や
その周りの人々との交流のおかげで少しずつではあるが苦しみから解放されていった。
その後、近くにある古読総合学園へ入り普通の少女として暮らしていたが、今回の聖板戦争を聞き
四季条梓希が見たあの悲劇をここで起こさせ無い為に彼女は行動を始める。

性格
若干高飛車な部分はあるがそれは相手が嫌がる事、相手を見下している者に
対して見せる牽制行為の様なものである。
普段は優しく温厚な雰囲気を出している。困った人が居れば直ぐに相談に乗る積極性を持っている。
ただし、理由を聞いて無理な深入りはしないほどの冷静な判断が出来る。気になってこっそり尾行したりはするが。
世話好きであり仲間や友達と居る事を幸福だと思って居るらしく、それらが傷つけられた時には
冷静な判断が取り辛くなる程に怒る事がある

一人称はわたくし、二人称は貴方、語尾に「ですわ」や「でしてよ」などお嬢様口調で喋る。
また、パニックや混乱状態になったりすると 一人称がわたしに変わりお嬢様口調をしなくなる。
方針(聖板戦争での立ち回り方)
自分の能力を使いなるべく生徒達や知り合いの危害を防ぐべく行動を行っているが、
1人では対処するのはどうしても難しい為仲間を探すことも考えている。
戦闘スタイル(強み・弱点含む)
カムイのおかげで魔術系は殆ど効果が無い為基本的には剣による近接戦闘がメインになる。
妖狐の身体能力を活かし軽快に移動し相手の攻撃を誘発させ†黒劫なる聖櫃†を使ったカウンターが
一番のダメージ源である。その為、これが上手くいかない場合は長期戦を強いられる可能性が高い
ほど攻撃面において心許無い部分がある。
彼女の能力を最大限活かすなら仲間を集め後方から†黒劫なる聖櫃†による味方への援護しつつ
指揮をするのが最も適している。
ただし、†黒劫なる聖櫃†は自分が攻撃されれば仲間に被害を出してしまう上、†黒劫なる聖櫃†の
Link効果範囲は視界内であり仲間の居る前方を見ていなければならない為、二つの方向から来られた場合
注意が散漫なる可能性がある。
パートナーについてどう思っているか
あまり動こうとしない部分は気になるが、ああ言う子はあまり注意しても意味無いさそうなので
とりあえずは彼女のやりたい事をやらせれる。戦闘時は意外と真面目にやってくれるのに・・・
台詞の例
「ふんっ、早くその汚らしい足を退きなさい、わたくしは其方の方に様がありましてよ」
「何か悩み事がありましたら、わたくし相談してもよろしいのでしてよ」
「させませんわ!!あの時の様な過ちは・・・あんな思いは絶対に!!」
「わわわ、わたしにそそそ、そんな事をしてい、良いと思っているのですか!!」

巫乃について
四季条梓希のクローンであり、賢者イデア・ルーシュ・ベルフェゴールがある研究の為だけに作りだした実験体。
能力は若干劣化しているがスキル自体はそこまで変わっては居ない。一応ではあるが彼女並み、それ以上のスペックに改造する事は 可能だったが必要性は無かった為行われていない(一部その様な固体は存在していたりはする)

新たに発見された概念共鳴の能力を調査を兼ねて、育ちの経緯などを変更する事で梓希の能力特性や戦闘スタイルの変化を与え 様々なパターンを作り概念共鳴に適合する固体を探す事も行っていたりする。

身体的特徴としては獣耳の様な横髪に小さな眉毛などがありそこ以外は特に問題は無かったのか見た目が
全然似ていない姿になっている。
身長については妖狐の特性である自在に体系を調整する事が可能な為、性格によって身長差があったりする。 しかし、彼女等が最も大きくなれる状態については年齢相応の為限界がある上、その際の身長には個人差がある。

妖狐の高い身体能力を持っており劣化していたとしても人間程度なら圧倒できる程度の戦闘能力を所持している。
しかし、現在の彼女達では自分で力の制御が出来ない為に日常生活では不便を強いられている。
一応ではあるが戦姫之鍵(アルターデバイス)を着用していればその問題は無いが手に入れられるのは
“梓姫”と呼ばれる巫乃の上位クラスのクローンのみに与えられている。

記憶については第4次聖板戦争での暴走大聖板との戦い後までの記憶が残っている。

寿命についてはオリジナルよりも短命であるが、妖狐の長寿のおかげで“人間程度”なら生きる事が可能である。

巫乃達は特殊な波長で結ばれている為、無意識にそちらに向ってしまう習性がある。その為、いくら離れようが場所が分からなくても 最終的に出会ってしまう。

なお、イデアは研究の効率化の為に他の並行世界でもこれを行っており一つの世界に約200人、それを8つ世界で
行っており合計にするだけで約1600人程度の巫乃を作り出している
梓姫、巫乃大戦について
彼女等は巫乃の中でも最も優れた者達のことを示す名称である。
梓姫になる為に必要な条件として最も重要視されているのが『概念共鳴を所有している者』である。
これは概念共鳴の試験運用的な部分も含まれておりより高い概念と繋がった者はその梓姫になる資格を得る。
ただし、概念と繋がったと言っても比較的所得し易い属性系の概念だけ資格を手に入れる事は難しく
より高い概念を取得しなければならない。

この梓姫候補は複数存在いしていたが梓姫になれるのは研究の関係上8人までとされており、それを選別
させる為に彼女等同士を戦わせ、それにより起こる概念共鳴の覚醒やそれを使い生き残った者を
梓姫とする争奪戦を行った。
これは梓姫が決まった際の余った巫乃達の処分も兼ねている。

彼女等はこの“殺し合い”の事を『巫乃大戦』よく呼んでいる。(梓姫選戦、梓姫選争とも呼ばれている。)

この戦いは終わり梓姫が決まった後、奇しくも生き残った巫乃達は切り捨てるが如く放置され、
その後の消息は不明である。
それ以外だと何らかの原因で一つの世界が消えたりとか新しく作り出した梓姫の試験運用時に
皆殺しされたと言う話もあったりする。

また、彼女達にはランクが存在し、数字が少ないほど高い能力を所持している事になっている。

彼女、黒咲 椿の場合はランク2である。

因みにこれは各梓姫の戦闘データを元に作った仮想でのシュミレーションによって出されたもので
実際に戦った訳ではない為、そのランクが正しいと言うものでもなかったりする。
概念共鳴《Link Drive》設定
賢者イデア・ルーシュ・ベルフェゴールがクローンを作る際に行ったLinkの能力分析の際に偶然発見した 概念への繋がりそれを干渉し能力して扱うLinkの新たな定義となっている。
とりあえず名前が居ると言う事で発見者である彼女の名前を取ってIdea Link(イデアリンク)と名付けていが、
梓希に影響されたのか名称を概念共鳴《Link Drive》に変更している。

-概念共鳴の特性-

概念に干渉する事で様々な現象、効果を引き出す事が可能。
しかし、概念には様々な意味も含まれているため使用者の解釈によっては強力な効果へと変わったり、逆に微妙な効果にも なる。その為使用者にも色々と技量が必要となる。
概念一つでも効果があるが2つの概念を組み合わせる事で違う概念へと変える事も可能。組み合わせ次第では所得していない 概念を使用することできそのまま取得する事も可能である。

-概念の取得-

概念へのLinkは簡単なものではなくその概念をどう理解するか、どう作用するかなど条件は様々で扱う概念が強力なものであれば 条件は難しくなる。ただし一度取得してしまえばいつでも扱う事が出来る上、同じ能力者同士ならば交流をする事でその概念への 理解が進み、取得出来る可能性が高くなる。

因みに最も取得しやすい概念としては『火』『風』などの属性として扱われるものがそれに入る。魔術でなどで扱われるものは 基本的に取得しやすい傾向がある。
また、以前まで使いていた初期型のLink能力である追感霊線や憶感天書なども概念共鳴だった事が分かり、 無意識による概念の所得も可能である事が判明している。
ただし、これは日常で行われるものが多く実戦で使われるものは少ない。

-概念共鳴使用時における負担-

概念にもランクがあり高いほど世界に干渉する程の力を持つ逆に低ければ対して影響も無い強化程度のものまで様々であるのだが ランクが高ければ高いほど使用者掛かる負担は大きくなり最悪死を招く可能性もある。また、負担が少ないとしても複数の相手に 使用した場合、そのLinkした数に応じて負担が大きくなるので注意が必要。
また、Link能力を使用する際の効果範囲によっても影響したりもする。
ただし、負担の方法には違いがあり負担がない代わりに別の要因による代償があるものが分かっている。

-Link能力使用時の効果範囲-

Link能力を使う際には対象と繋ぐ(Link)する必要がありその方法も複数存在する。

効果範囲の種類

視界型
視界上に居る相手に対してのみLink可能であり最も負担が少なく相手への干渉効果が高いタイプ。 ただし、視界から外れると対象とのLinkが無効化され干渉が不可能になる。 一応一定時間ないに視界に捉えれば無効化はされない。

範囲型
一定範囲に居ればLinkの対象となり範囲から抜けない限り解除する事は不可能だが、負担は 大きく干渉能力は少ないタイプ。ただし、対象が多い場合対処が難しくなる事がある

無制限型
Linkしていればどこに居ようが能力を使用する事が可能。ただし、負担が最も高く扱うには 干渉しない程度の能力のみに制限される。

Linkする際の種類

認識型
こちらはLinkする相手を選ぶ事ができ、敵味方に分けて効果を使う事が可能。ただし、 解除された際には再度Linkする必要がある。

無差別型
範囲内に居る全てを対象とし強制的にLinkする事が可能。ただし、敵味方の識別が出来ない為 支援系には向いていない。また、負担の大きい範囲や無制限型で扱う場合は注意が必要。

-概念共鳴の欠点-

あらゆる概念に干渉し作用する能力を持つが欠点と言える部分がある。
それは“無から有に繋がる事は出来ない”である。
簡単な例を出すとまず『火』と言う概念にLinkしようとする、しかし周りにその概念となる『火』が無い為
繋ぐ事が出来ない。
この様にその概念を取得していても繋がれなければ何の干渉も出来ないという事である。
これを解消するには“他の手を使って概念作り出す”事でそこから干渉する事が可能になるのです。
例にある『火』の場合はライターなどで『火』を作り出す、これだけでも十分な効果を得る事が出来ます。
その為そう言った概念に対しては魔術による補助をする事で能力を最大限引き出せたりもする。

一応ではあるが概念を使用してそういった“現象”を引き出す事は可能ですが、
“無から有を作り出す事”は概念共鳴の中では高ランクに当たる為所得するのは難しいが複数の概念を使って
それを引き出すことは可能である。
また、この“無から有を作り出す事”を使いって魔術的な事をする者を概念魔業《マジックリンカー》と
呼ばれているが、現在の所その様な固体は発見されていない。
黒咲 真理(くろさき まり)について
古読市の繁華街の中にひっそりとあるゴスロリ専門に扱う洋服店†黒天の極光†(ゴシックブライト)を 経営してる女性。

年齢は29歳

服を作ることが大好きで夢は自分の店を持つ事であった。大学を卒業して親元を離れ一人でこの古読市へ やって来て今の店を手に入れている。学生時代に溜めたお金でどうにか生計を立てているが売り上げは 伸びていない。
しかし、自慢のポジティブ思考のおかげで諦めずにやっている。近くの店と交流をする事で 不慣れな彼女に色々と援助してくれる人達が増えたこともありどうにが生活出来る程度にはなっている
因みに皆からは「マリー」と言う愛称で呼ばれている。
また、ゴスロリの知識を得る為に色々探したけった中二病っぽい言い回しをする様になっている 最初の頃は普通の洋服を作っていたが偶然ゴスロリ雑誌を見つけた事が切っ掛けでゴスロリ衣装を作るようになった。 元々独特なデザインでなかなか売れないと思われていたが、派手な衣装のせいもありついつい足が止まり興味を持った 人達が彼女の服を買ってくれたしたおかげで以前よりも売り上げが上がっていたりする。
その後、評判が呼び注文が殺到した為、完全にゴスロリ専門の店へと変わってった。

そして、椿と出会い身寄りが無い事を知ると自分の店で住み込みで働かないかと提案する。
椿もそれを承諾し彼女は従業員兼マスコットの様な役割を果たしている。

椿の正体には気付いているがそれで自分が困るような事は無い為気にしていない
因みに椿が使う†黒天の極光†(ゴシックブライト)は彼女の経営する店の名から取っていたりする。
椿の過ち
*これは巫乃大戦で起こった椿の話になります。
説明だけで会話等はあまり入ってませんが椿が今の状態になったかが分かれば幸いだと思います。

巫乃大戦が始まった初期の彼女は高飛車で強い者が正義、弱い者など愚弄して当然と思っており
自身の能力にかなり自信を持っていた。
彼女の能力は相手のダメージを相手に返すというLink能力を持っており、その能力の対策が出来ないまま
襲い掛かってくる巫乃と呼ばれるクローン達は倒していった。
概念共鳴と呼ばれる能力を持たない者達はそれを持つものに駆逐される、そうやって少しずつ、
確実に彼女達の数は減っていく。

戦いが始まって中盤部分に入った頃、巫乃の人数も8割程度にまで減っていたせいか、
何の戦闘も起きない停滞期が続いており、椿も途方も無く彷徨うだけだった。
そんなある日、突然茂みから1人の少女が飛び出してきて助けを求めて来た。
よく見ると彼女の耳は普通の人間ではない狐の耳、つまりは自分と同じ巫乃である事が分かる。
その少女は酷く脅え傷だらけの状態であり、何かに追われていたと察しは付くが面倒事には
関わりたいくなかった椿は彼女を殺そうと剣を振るおうとする。
その直後、少女が飛び出してきた茂みから二つの影が飛び出る、それは彼女と同じ巫乃であり、
どうやら自分は殺し合いをしている最中に巻き込まれた様であった。
2人の巫乃が襲い掛かる中少女は必死に助けを求めている。
面倒臭かったのでとりあえず2人の巫乃を倒した事で成り行き上彼女を助ける事になった。
正直な所、彼女が死のうが結局は次の標的は自分だった訳であの2人を倒すのは必然ではあった。
2人の巫乃を倒し、逃げて来た巫乃の少女を始末するべき手を振りかざしたが、彼女は蹲り
「ありがとう」と何度も何度も涙声で感謝をする。
この光景を目にした椿は彼女を殺す気が失せいてしまいその場を去る。しかし、少女は
泣きながら自分の後ろをついて来る。
どうやら彼女はもう1人になりたくない様でしつこく椿について来る。どうしてつい来るのか
理由を聞くと貴方が強いから、2人で協力した方が何かと便利だからなどと言っていた。
確かに今の段階で生き残っている相手は自分と同じ概念共鳴を使用してくる可能性もある。
もしその能力が分からない場合1人で対処するのは難しい、彼女を囮に使えばそれなりに
対策が出来ると判断した椿は彼女を仲間に入れる。ただし、背後からの奇襲をされない
よう彼女を前に立たせて。

彼女の名は彩芽(あまめ)と言い概念共鳴は取得していない巫乃である。
彩芽は戦いが嫌いなオリジナルに似た性格を持っていたが怒ると直ぐに泣き出す程の泣き虫である。
戦闘技術はなくほぼ妖狐の恩恵で今まで生きていた様だ。巫乃達には互いに近付く習性がありどう
逃げようが結局は出会ってしまう為、今の状況は奇跡に近い。

今後の事についての話し合いの際、彩芽が仲間を集めようてこの戦いを乗り越えようとすると提案する。
この戦いは梓姫を決める戦い最悪最後の1人になるまで戦わなければならない、その上その仲間はいつ敵に
なってもおかしくない、そんな状態で仲間を集めてどうするというのか。
しかし、彩芽は断固として自分の提案を諦めようとはせず椿を説得する。最終的に椿その熱意に負け
彩芽の提案に乗る。
その後、各地に散らばっている巫乃達を仲間へ加える為に行動する。だが、仲間になろうと思うものは少なく結局戦闘が
起こってしまうがどうにか自分と彩芽を含めた9人の巫乃達が揃った。
因みに新たに加わった7人は皆概念共鳴は取得していない者ばかりである。

その後の戦闘は椿を後衛につけて彩芽を含めた8人が前衛を担当する布陣で戦闘を行っている。
椿の相手のダメージを自分に移し変える能力によりスペックの低い巫乃達でも十分な戦闘は取れていた。
この戦闘は攻めて来る相手を迎撃する為の戦闘である為出来るだけ無駄な戦闘はしたくは無いのだが、
ここまで残って来た巫乃達はどことなく性格が歪んでいたり、戦闘を経験し精神的に追い詰められて
いる者が多く椿達の説得に耳を貸す者は殆ど居なかった。

戦いも終盤に入りこのまま行けば皆でこの戦いに生還する事が出来る、そう思わせる雰囲気が椿達の中にはあった。
ある夜の事、流石にここまで来ると一筋縄でいく相手が居ない為皆疲れきって寝ている中、椿の側に彩芽が近付く。
隣に座り「仲間っていいでしょ」と問い掛けてくる。
正直最初はなんでこんな弱い奴等と一緒に行動しないと行けないのか分からないあった。だけど、
一緒に行動している内に彼女達との交流をし、笑い、怒り、悲しみ色々な出来事を体験した。
確かに彼女達は弱い、でも自分1人だけでは多分この戦いを乗り越えられなかった。皆と過す事で
絆を結ぶ事で強い力へとなり強い相手にも打ち勝ってきた。
その絆こそが大事なのかも知れない、自分の力に固執していた頃の自分ではまず彼らには勝つ事は
出来なかっただろう。
そう思うとなかなか良いのかもしれな。
彩芽の問いに椿は「悪くはないですわ」と答える。そう答えると彩芽は笑顔を見せる。
その後少し会話をし2人は床に就く。

もう大分時間が経ったが一向に敵が来る気配が内最早残っているのは椿達しか居ないそう思われる程
あたりは静けさに覆われていた。
こうなったらみんなでここから抜け出して自由に暮らそう、そんな事まで話が進もうとしていたその時。
3つの影が彼女等の前に現れる。
その内の二人からは生気を感じない程ふらふらと不自然に動いて居るまるで意思と言うものは無く人形のようであった。
どうやらその2人はもう1人の巫乃に操られている様にも見える。しかし、巫乃には妖狐の力がありそういった術
に耐性を持っており、まずありえないことだった。
しかし、もしあれが概念共鳴だとすれば操られている理由としては十分だった。
椿達は直ぐに戦闘態勢に入る。
あの概念共鳴がどの様な概念を使いっているのか分からない以上迂闊に手が出せない。しかし、2人を操る
巫乃は容赦なく椿達に襲い掛かる。操られている2人はここので生き残って強者達であり、8人がかりでも
苦戦する程の戦闘力を見せる。しかし、椿の能力の前では敵ではなった。
これれなら倒せると気を許していたその時、ふと操っていた巫乃の姿がない事に気付く。辺りを探しても
あの巫乃の姿はどこにも居ない。
その時彩芽が椿に向けて叫ぶ声が聞こえた、その瞬間は以後から何かが刺さる感覚が走る。
後ろを向くと底には椿の背後に2人を操っていた巫乃が刃を突き立てていた。
どうやら2人は囮で最初から椿を狙っていたのだった、その理由は椿の能力の欠点にあった、
椿の能力は視界上に居る相手にのみ効果がありそれを意識するあまり後方への注意が散漫になっていたのだ。
そして、椿がダメージを食らった場合、Linkした相手にフィードバックされるその結果・・・
致死量レベルのダメージがLinkした仲間に送らそのまま次々と倒れ息絶える者、
苦しみながら操られた巫乃に殺される者。
それらを目にした椿は怒り狂い自分を攻撃した巫乃を八つ裂きにし殺害。残り2人の巫乃も操りから解除されるも目を
覚ます前に椿に殺害された。

死屍累々の光景が映る中、弱々しく動く彩芽を見つけるものの既に虫の息であり最早手遅れの状態であった。
自分が油断したせいで仲間を殺してしまった事を謝罪する中、彩芽は聞こえない出ないほどの
声で何かを伝えてきた

「大丈夫だよ・・・・もう・・・いいんだよ・・・・」

そう言うと彼女は笑顔のまま息絶える。
もう何も考えられなかった、ただただ泣き叫ぶしかなかった。側には冷たくなった友の亡骸、周りには
自分を信じていた仲間達の亡骸が並ぶ。
一時すると周囲からサイレンが響き、その後に首筋に小さな痛みが走り何がおこったのか分からないまま
椿の意識が少しずつ落ちる。

夢を見た、信頼してくれた仲間から放たれる「裏切り者」「どうして・・・」と言う声。
耳を塞いでも聞こえるその声、ふと前を見ると彩芽が居る。近付こうとするが全く近付く気配が無い
寧ろ彩芽はどんどん奥へと言ってしまう。名前を読んでも答えずそのまま姿が消え鳴り響いていた
仲間の声も無くなり暗闇だけが彼女を包んで言った。

次に目を覚ますと底は白い部屋の中だった。そして、その真ん中にある机にネックレスの様な物がある。
手に取ろうとするとアナウンスが響く。
どうやら自分はあの戦いに生き残り『梓姫』となった様だ。しかし、そんなの今となってはどうでもいい事であった
自分はこんなものを手に入れる為に戦っていた訳ではない、ただ“生き残りたかっただけ”なのである。
そう訴えてもアナウンスは淡々と指示の伝達を行う
部屋を出るとそこは木々が茂み奥には町の光が浮かび上がっている。
アナウンスの指示による「とりあえず、何かあるまで適当に過しておいて」と言うふざけた内容だった。
しかし、それ以外の指示は無くその後は連絡など取れなかった。
どうすれば良いか分からないが前に進まなければ何も起こりはしないのでとりあえずは持ちの方に行く事にする。

彼女の中にある罪を背負いながら・・・