愛の魔人

概要

愛の起源に目覚めた女性。第三次の川上優香の第五次時空の同位体。
人を、動物を、植物すらも愛してやまず、愛されることを望む魔人。
愛を望む人のもとに現れて愛を育む、愛されない人々にとっての聖女。その在り方は、文明に染みこむ毒となる。

性格
何でも愛するある意味無敵ちゃん。例え愛を拒絶しても、「その拒絶する姿が愛しい」とか言って勝手に愛する。
己の死すらも愛することの出来る彼女は、殺されることを拒絶する事すらしない。
方針(聖板戦争での立ち回り方)
愛を広げる。バーサーカーの群体性・憑依能力をもちいて人々の心の内にある「愛されたい」という心を察知し、そこに出向いて愛を与える。
戦争序盤はなんかそうやって地道な宣伝活動……というか布教活動を行い人々に基板を築いていく。
一定規模まで広がれば、噂が噂を呼び加速度的に彼女の能力の範囲が広がるため本体が動く必要が無くなるため、それ以降はバーサーカーと愛しあうことしかしなくなる。
戦闘スタイル(強み・弱点含む)
なし。彼女は戦えない非戦闘要員である。
一定規模まで彼女への信仰が広がれば、進行によって存在が支えられるため非常に死にづらくなる。
そうなった彼女を殺害するためには、人であった頃の自然則を叩き込むための「摂理の鍵」を用いて人間に戻してから殺害する必要がある。
もっとも、宝具のような高純度の神秘による魂や概念に対する直接干渉を受ければ容易に崩壊するだろう。
性格的に相性の良い相手・悪い相手
相性が良いのは、愛を求める存在。相性が悪いのは、既に他者に十分な愛情を持っている存在。
昔は彼女視点で相性悪い人間はいなかったが、見返りを求めている現状では相性が悪くなるのも宜なるかな。
パートナーについてどう思っているか
愛を知らぬ亡霊であり、愛を受け入れてくれる可愛いモノたち。
自身の存在を蹂躙したそのことすら、彼女は愛しく思っている。
台詞の例
「さあ、アイしアイましょう──」
「どうしたの、バーサーカー。ああ、いいわよ?アイしてあげる」
「ふふふ──ねえ、そこのアナタ?アイが、欲しいのでは無いかしら。……大丈夫、私もなの」
起源:「愛する」と在り方の変遷
彼女は起源に目覚めており、誰かを愛することに至上の喜びを見出す。
一方的な愛でも双方向的な愛でも関係なく、彼女が愛することが出来ればそれで良いとみなす精神破綻者。
保母になったのはその欲望を叶えるためであり、無垢な子どもたちを至上の慈愛で包み込んでいることに喜んでいる。
理解できるものは愛せる彼女は、愛するだけで何もしない。まさにいるだけ無駄な存在である。
ただし、彼女はそれでも人であるが故に理解できないものに愛情を注ぐことが出来ず、それを苦に思っている。
そんな彼女の聖板にかける望みは「世界のすべてを愛すること」。恐らくそれは神にならなければ不可能な望みであり、叶った瞬間に人ではなくなる。
尤も、どっかの尼さんとは異なり彼女は只愛するだけの存在である。よってその願いの果てに世界が変化することはないだろう。

──というのが本来の彼女だが、今回やらかしたのは彼女の召喚したバーサーカー。
召喚した直後にバーサーカーは彼女に憑依し、その際に能力を限界まで引き出された。
彼女は怨霊の群体に飲み込まれたが、その上でその怨霊たちを愛しく想い、その全てを愛したいと願った。
限界まで能力・性質を引き出された彼女はそこで魔人と堕し、バーサーカーを愛で包み込んだ。
そして生まれたのが新たなマリア、サンタ・デレイテ・デ・ムエルテ。死にすら愛と歓喜を浮かべる魔人である。

彼女は愛を望むものならば善悪は愚か全ての知的存在に対してその愛を実現する、信仰を受けえる神となった。
……但し、それを成したのがバーサーカーという怨霊と彼女自身の業であり、奇跡による高次化ではなかった。

それが原因となり、彼女のアイは捻じ曲げられた。

彼女は正しく人を慈しむ神の如き無償の愛ではなく、愛し愛されることを実感するという変質した己の欲望を果たすだけの存在となってしまっている。
よって、彼女の愛の結果発生した問題には全く目を向けないこととなってしまった。傍迷惑。