余談ながら、阿曽姫は古代製鉄技術の盛んだった阿曽郷神官の娘であり、温羅と釜の関係は彼らが渡来系の製鉄技術者集団であった事を表しているという。
これまで麗に使役され、数多くのオカルト犯罪者の逮捕に貢献してきた。捕まった者達は、皆うわ言のように 『 釜が…釜が来る…! 』 と虚ろな表情で呟き続けているとか。正式に小聖板を得ていれば、トルーパーではなくこの鳴釜か吉備津彦命が彼女のサーヴァントになっていたと思われる。
国巣設定では、かつて鬼の王である温羅の配下だった鬼女。温羅の血を継ぐ一族に代々仕え、未だに忠誠を誓い続ける天晴れな妖怪である。
麗の一族は神社で神事を司る以外にも、この術を使用して各地の悪霊を封じてきた。親戚にはなんと、たまたま釜が無かったので代わりに電子炊飯器を使用して大魔王を封印した剛の者…通称釜仙人なる人物もいるそうな。カマハメ波ァッ。
桃太郎こと吉備津彦命に退治された温羅は、死して後も強大な怨霊となって暴れ回った。これを慰撫し、釜に封じたのが温羅の妻であり巫女でもある阿曽姫である。封じられた釜は岡山県岡山市の吉備津神社に現在も安置されているが、実はこれは麗が持っているのと同じレプリカ(という国巣設定)。愛する夫と共に居たいと願う阿曽姫が密かに本体の釜を運び出し、彼女の故郷である岡山県総社市の阿曽神社地下殿へと移した。阿曽姫の子孫の女子は名を阿宗(阿宗は麗の母親の旧姓)と変え、温羅の霊を鎮めてきたのである。
封印限定解除の術は元々、淋しさのあまり封じられた夫と話がしたい…と姫が編み出したものらしい。話だけじゃないけどね(ゲス)
父親は警察庁幹部の釜田理事官、母親は岡山県にある阿曽神社の巫女。七光りに頼らず、母譲りの鋭い直感で事件解決の功績を挙げてきた優秀な刑事。
逃亡する脱獄囚・目取真を追い詰めるが、進退窮まった目取真が相手の隙を突こうとして咄嗟に放った一言 『 私と結婚してください、美人刑事さん 』 からのファーストキス奪取コンボに動揺し取り逃がしてしまう。一時は激怒したものの、その後は目取真の無実を知り、彼の冤罪を晴らそうと協力する事に。やがて一回りも年下の高校生である彼に、恋愛感情を抱いてしまい大いに苦悩する…。
いわゆるチョロイン。警察関係者の中では比較的穏健派、無闇に聖板参戦者を攻撃したりはしない。状況によっては心強い味方になってくれるだろう。
…も、桃太郎がいる!!今回の聖板は桃太郎がいるぞ!!
【伝説】
吉備の国を荒らしまわる鬼の首領、温羅は大和朝廷から派遣された四道将軍の一人・吉備津彦命によって首を刎ねられ倒された。首は死して後も唸り声を上げ続け、犬に食わせて骨にしても唸り続け、吉備津神社の御釜殿の下に埋葬してもまだ唸り続けた。その煩さと鳴り響く振動に困り果てた吉備津彦命だったが、ある日夢の中に温羅が現れる。温羅は自分の妻である阿曽姫に神饌(神に捧げる御飯)を炊かせれば、お前の使いとなって吉凶を告げよう…と答え、それ以後神事が始まった。釜鳴りの音は答える温羅の唸り声であるという…。
と、このように伝えられているが、鳴釜神事の起源がこの逸話であるとは断言できない。盟神探湯や亀トのように、古来から存在する占いの一つであったのかもしれない。