彼は魔術を用いずとも純粋に思索のみにて根源に到達しかねぬ程の知を有し、その言説は人の歴史を揺り動かすだけの力を秘めている。現実に彼が著した書は、フランス革命やアメリカ独立の思想的基盤となった。
世界に大きな影響を与えるその知性を巡り、霊長と星の両意思は互いに争って自陣営に引き込もうと、度重なる干渉を続けてきた。その結果、彼は人を霊長寄りの存在へと引き寄せる 『  一般意志  』 の概念と、星寄りの存在へと引き寄せる 『  野生の人  』  の概念という一見矛盾する二つのものを生み出すに至る。おまけに変態的狂気を内に孕んだ、極めて複雑な人間像が出来上がってしまうのである。
社会はこの 『  一般意志  』 を見出し、それに隷属する事で自由を手に入れられると説いた。なぜなら一般意志は自分の意志と共通のものであるので、その隷属は自由を奪うにあたらないからである。一般意志の確認手段として、彼はより多くの人間が参加できる直接民主制を挙げている。また社会全体を把握できる知性の持ち主が一般意志を認識できる…といったニュアンスを残した為、 『  一般意志の体現者  』 を称する独裁者ナポレオンやロベスピエールのような怪物を生む事になる。
ここでは一般意志を霊長の意思の下位概念として定義。人類という種の総体よりも狭い、国家・民族・人種といった各共同体が生み出す社会の総体とする。バーサーカーは死後英霊となり、選挙などの現実的なシステムでは観測しえない、集合無意識レベルで一般意志を認識する力を得た。彼がその意志の従僕として行動する時、あらゆる成功判定に大きなプラス修正がつく。この一撃はみんなの分!!!!
人間は生まれながらにして善良で自由であったが、社会の中で生きることで堕落し、邪悪で不自由な存在になった…という一種の性善説。社会は貧富の格差を生む不平等・悪徳・争いの温床、人は今こそ、たとえ孤独でも平和で穏やかだった自然人に帰るのだ…と彼は説くのである。自然状態で人は闘争する狼となるとしたホッブズとは逆の発想であり、人に原罪ありとする性悪説が根幹をなす、西欧キリスト教社会に正面からケンカを売った思想。
その思想は社会の煩わしさに疲れた人々に自然への回帰心を喚起し、自由を得たいならば社会を捨てこうした自然人になるか、さもなくば一般意志への服従者になるかの選択を迫った。
…そんな素晴らしい概念であるが、聖板では往々にして露出癖の言い訳に使われる事が多い。
狂化時には全裸になり、彼が作曲したとされる  『  むすんでひらいて  』  の歌を口ずさみながら、まーた開いて♪ の部分で…いや、このへんでやめておこう。
社会契約論で導き出した 『  一般意志  』 を一社会のものから人類という種のレベルまで拡大し、契約する相手を霊的な集合無意識にまで格上げした空前絶後の奇書。すべての人間は霊長の意思に隷属し、人類よ霊長の行く末を守る守護者たれと説く。
この宝具を使用した場合、対象の人物は人類の集合無意識の総体である 『  霊長の意思  』  との契約を問われる。これを許諾した場合は 『  霊長の意思の体現者  』 として集合無意識の後押しを受け、あらゆる行為判定に大幅なプラス修正を受ける。宝具  『  社会契約論  』  とは違い、この契約は宝具の効果が切れても永遠に持続する。それはまるで霊長の抑止力たる守護者と化すにも似て、絶大なパワーアップと引き換えに人類の下僕として使い倒される未来が待っている…。なお、対象が契約者として不適格と判断された場合は何も起こらない。
君も霊長の意思と契約して守護者になってよ!
※注意…国巣が創作した捏造宝具であり、実際に彼がこのような著書を書こうとした史実はありません。
召喚されたがマスターに逃げられ、はぐれサーヴァントとして街をふらついていた所を猥褻物陳列罪で逮捕。古読刑務所の特殊房に収監され、そこで目取真と出会い新たなマスターと認め契約した。今次聖板戦争での華々しい活躍が期待されたが、早々に倒され序盤で消滅。生き延びてリアス式海岸さんの裸キャラ達と街を歩きたかった…。
ホッブズ、ロック、○○ー。学校の授業で習いましたね。あの三人の絵を見た時、あれ何かコイツだけ違うなと思いませんでした? それは変態の醸し出すオーラです。
ちなみにはいてません。あとS○X団ともH態仮面とも関係ありません。