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クラス
キャスター
真 名
ルスヴン卿
属 性
混沌/悪
性 別
身長・体重
189cm・86kg
活動拠点
古読市東部
マスター
フィンヌーラ=ジャーメイン
詳細設定
筋力
A+
耐久
A
敏捷
A+
魔力
C
幸運
D
宝具
C

保有スキル

吸血鬼
世間一般で言われるところの吸血鬼。その特性はタイプムーン世界の『 死徒 』とは少々異なるが、死徒の一種として扱う。
彼の吸血鬼としての性質は、多面的でありいささか複雑である。分類すると、

①吸血鬼作品の原点的存在として保有する、創作上の吸血鬼が持つ数々の性質。
②彼の登場する小説『吸血鬼』作中で発揮していた、本人固有の性質。
③タイプムーン作品に登場する、死徒としての性質。
④吸血鬼化したサーヴァントとという、特異な存在ならではの性質。

①は通常の死徒とは異なり、対象を吸血後に短時間で吸血鬼化するなどが重要な部分。他にも漫画やライトノベルの吸血鬼が持つ能力まで再現できるが、同時に銀の弾丸やニンニク等の弱点も付随してしまっている。
②は後述の日光耐性、流水耐性、復活や誓約の力。
③は死徒としての『 人類史の否定 』 の力。宝具の加護を無効化する能力を備えている。創作上の吸血鬼である彼が何故に死徒としての力を持つのか、それは詳細設定を参照されたし。彼自身の宝具は非人類である吸血鬼のサーヴァント…という事で、特別効果に変わりは無いようだ。
④はマスターからの魔力供給が必要なくとも、吸血行為で現界を維持できるなど。更に高い魔力を持つサーヴァントの血を啜れば、限定期間受肉を果たせるなどの驚くべき特質を有する。

それまでの民間伝承の怪物のイメージを覆し、吸血鬼が闇の貴族として扱われるようになったのは、ルスヴン卿のモデルが詩人のバイロン男爵であるからに他ならない。つまりバイロンこそ吸血鬼イメージのモデルと言っても過言ではないのである。

魅了:A+
吸血鬼として最高ランクの魅了の力を備えている。しかしそれでもモデルであったバイロン当人の魅力には及ばないのであった。彼の登場する作品内でもその魅了の力で数々の女性を毒牙にかけ、遂には主人公の妹すら誘惑して血を吸い尽くすのであった。
デイ・ウォーカー
闇夜の住人たる吸血鬼の中でも、日の光を克服し真昼に外を闊歩できる者を指す。

ルスヴン卿は創作上の吸血鬼の原点。しかしそれ故に、後代の吸血鬼作品で確立された様々な吸血鬼の特色を持ち合わせていない…本来であれば。吸血による眷属化、霧化や蝙蝠化、弱点がニンニクや十字架、または鏡に映らないなどこれらは全て民間伝承やドラキュラ発祥のものである。つまりルスヴン卿は日光を浴びて死ぬ事も無く、棺で眠らずに遠方を旅行でき海も渡れるのである。

しかし、このサーヴァントは後の吸血鬼作品のイメージに逆影響されているので、一般的イメージからくる基本的な吸血鬼の能力や特性は備えている。小説中では何らかの理由でそれら能力を使用しなかった…という事である。弱点の数々も、それが判明する機会が無かったという事。しかし昼間ホイホイ出歩き、遠地に旅行できる部分だけはそうもゆかず、そこは他の吸血鬼とは違う彼の個性という解釈にした(汗)。

彼に吸血鬼化された子の吸血鬼たちも太陽光や流水への耐性を受け継ぐが、その吸血鬼たちが吸血を繰り返し眷属を増やすとこの特性継承は薄れてゆき、ひ孫吸血鬼あたりではもう耐性は無くなってしまう。 

誓約(ギアス)
ルスヴン卿の持つ精神拘束能力。呪いと言っても良い。彼と言葉を介して行った約束や契約を違えようとすると、不思議な力が働きそれができなくなる。強靭な精神力があれば抗う事もできるが、その際は全身を激しい激痛が襲う。作品中では魔術なのか吸血鬼の力なのか判然としないが、ここではケルト神話に見られる誓約(ゲッシュ)を参考に彼が編み出した超抜能力とする。その束縛は令呪の指示と相殺させるだけの魔力を秘め、使用時には瞳に鳥のシンボルが浮かぶとか浮かばないとか。

彼のもう一つの姿、モデルのバイロンはこよなく自由を愛した男のはず。何故に他者を縛りつけるような能力を、作者ポリドリは作中でこの吸血鬼に持たせたのであろうか? …ひょっとしたら、生前バイロンの気風を愛しながらも散々振り回されたポリドリは、一人の自由な生き方が他者の自由を奪う事もある…という事を暗に伝えたかったのではないだろうか。 

同性愛
物語中にルスヴン卿が同性愛者であるとは明言されてはいない。しかし冷酷であるはずの彼が主人公の青年に時折見せる執着や優しさは同性愛を匂わすものであり、事実モデルとなったバイロンと、作者のポリドリは同性愛の関係にあったとされる。またバイロンは、ギリシャ旅行中に美少年ニコロ=ジローと関係を持っていたともされる。ショタやん。 

保有宝具

吸血鬼の祖バンパイア・オリジン
ランク:C 種別:特殊宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人

創作上の吸血鬼の原点である、その存在を宝具化したもの。後の世の創作物に登場した様々な吸血鬼の能力を模倣し、それを再現できる。これは拙作キャラながら目取真重雄の漫画魔術のようなもので、再現はできると言っても架空の物語と一般に周知されているゆえか、そこまで絶大な能力ではない。アーカードの能力ならば黒犬を出せる程度、ディオの時を止める能力は頑張れば動ける、デミトリのデモンクレイドルは普通の上昇パンチ、そんなやや強めの通常攻撃のようなもの。しかし吸血鬼としての高い基礎能力があるので、技自体は弱くとも十分に脅威となりうる。
月光の復活
ランク:C 種別:蘇生宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人

誓約の呪いと並ぶ彼の特殊な能力。肉体が一片でも残っていれば、月光を浴びて瞬時に蘇生できる。月の光がもたらす魔力は彼の力の源であり、月光の下では自己再生力が格段に上昇しほぼ不死身となる。もしも聖板戦争にて月の女神…そう、例えばアルテミスやヘカテーなどが仲間にいれば、常に月光の恩恵に預かって上位の戦闘サーヴァントととも互角に渡り合えるであろう。まあ、そんな偶然の出会いはないと思うがね…フフフフフ。
 
チェンジ・バイロン
ランク:D 種別:変身宝具 レンジ:1 最大捕捉:自己

彼のモデルであるバイロン男爵に戻る宝具。そのデータは真名非公開版を参照。
この宝具の存在により、人間と吸血鬼の境界を自在に行き来できる。

当時の世間では当初、物語がバイロン作であると偽って売られた為、ルスヴン卿のモデルが有名人バイロンである事は誰の目にも明白であった。中には彼が本当に吸血鬼であると虚実混同した読者もいたとの事である。バイロン本人はというと、あからさまに自分をモデルにしたルスヴン卿のキャラクターに激怒していた。しかしサーヴァントとして召喚されたバイロンは、吸血鬼としての人を越えた力を愛おしむかのように、嬉々としてルスヴン卿へと変身する。そこに隠された秘密は詳細設定参照。

バイロンことルスヴンは二つの姿を使い分け、古読市に吸血鬼騒動を引き起こすのであった。

投稿者・コメント

国巣
参麓救援チームの一人。フィンヌーラのサーヴァント・バイロンが変じた姿。

聖板戦争当初は大人しくマスターに付き従い、同じチームの面々とも和気藹々としている。実際本気で聖板戦争を楽しんでいるのだが、参麓と女神の戦いが終わると吸血鬼の本性を曝け出し、マスター連中を手始めとして古読市の全住民を吸血鬼に変えようと行動し始める。目的は吸血鬼となる事で矮小な人の生から解放し、真の自由をもたらす吸血鬼の国を作る…などと謡ってはいるが、ただのお題目であり完全に遊びの域。

出典はポリドリ作のゴシックホラーの古典、『 吸血鬼(The Vampire) 』に登場する英国文学で最初の吸血鬼。バイロンの友人で主治医でもあったポリドリは無断で彼をモデルにし、乙女を贄とする闇の貴公子を描いた。そのキャラクター造形には繊細だが放埓で傲慢な友人(そして同性愛の相手)バイロンに対する憧れと嫉妬、敬慕と軽蔑、愛憎などが見て取れる。
ヘルシング教授に敗れたドラキュラ伯爵とは異なり、作中の主人公・青年オーブレイはルスヴン卿に運命を翻弄された挙句、妹を殺され自分も死んでしまう。悪の吸血鬼は何処かへ姿を消し、バッドエンドで物語の幕は閉じる。

 

…実はルスヴンの持つ死徒としての力・性質は英霊やサーヴァントとは相反するもので、通常ならば存在が維持できず消滅してしまう。しかし吸血鬼のサーヴァントという特殊な在り方が、これを回避している。

 

《セリフ》

『 こうして吸血鬼としての力を振るえるのも、我が友ポリドリ君のお陰か。感謝しなければねえ。 』
『 騙していて悪かった。だが嘘というものはね、変装した真実に過ぎないのさ。 』
『 おお、彼らに涙を与えよ!その殿堂は廃れ幻と消えた。神の住みたもうた場所は今荒れ果てている! 血潮に塗れた足を今更どこで洗うというのか。彷徨える寂しき人々よ、君らは何故に安らぎを求めるのだ。野鳩には巣があり、狐には穴があり、人には故国がある。けれど諸君にはただ、墓のみだ! 』
『 我が心の真ん中に、弔いの火が人知れず、微かに燃えてはいるけれど、炎は薄く力無く、ありとも見えぬその光。嘆きの闇に消えもせず、いつも寂しく燃えている。 』
『 そは東方の国、太陽の国。日は幼子のごとあどけなく、その有様に微笑むや。ああ彼らの胸は燃え盛り、その物語美しく。いと懐かしき恋人の、別れの言葉にさも似たり。 』

『 私は世界を愛さなかった。世もまた私を!
彼らの臭い息を前に媚売る事も無く、彼らの偶像の前に傅(かしず)く事も無く、
心に無き笑いを見せたる事も無し。
空虚なこだまを信じて共に叫ぶ事も無く、群集の中に一人、仲間と思った事も無い。
彼らと交わりながら孤独に立ち、人と異なる考えを屍衣のように纏いし者。それが私だ。 』